“ 日本人写真家の見た「1960年代のニューヨーク」”
講演: 渡辺澄晴(終身名誉会長) 聞き手: 棚井文雄(副会長)
2019年6月27日、ホテルメルパルク東京において「JPA創立30周年記念講演」を開催し、定員80名を超える来場者が会場を埋め尽くし好評を博しました。
一般の人の渡航が制限されていた1960年代初頭、カメラを携えて渡米できる日本人はごくわずかでした。渡辺氏は当時勤務していた日本工学工業(株)/ 現 ニコン)のニューヨーク駐在員として、1962年から64年にかけて、毎週末「ワシントン広場」を中心としたグリニッジ・ヴィレッジ界隈を歩き、撮影を続けました。
今回の講演では、2018年6月に出版された、多くの未発表作品を含む新たな写真集「New York 1962-64」(限定150部 / Fumio Tanai Publishing)の作品上映をしながら、渡辺氏がどんな思いでニューヨークへ渡り、どのような生活をしていたのかを語っていただきました。その中で、渡辺氏がニューヨークの工学芸術学校において、最先端の写真教育を受けていたことも分かりました。新たに発見された1960年代の貴重なカラー作品10数点が上映された時には、会場内に感嘆の声が放たれました。
記/兼子 久 写真/山田信次(HJPI320600000873)