会員写真展レポート

泉山元写真集「縄文人を尋ねて」からインスピレーションを受けて

泉山元写真集「縄文人を尋ねて」からインスピレーションを受けて

千葉学園高等学校
教諭石橋隆子

千葉学園高等学校生活文化科では、縄文の文様のドレスを制作し、縄文の魅力を伝える活動をしています。泉山様の写真集「縄文人を尋ねて」からインスピレーションを受けており、大切な資料になっています。その活動内容等をご紹介させていただきます。

1.学校紹介
本校は青森県八戸市にある今年度、創立112年目を迎えた県内唯一の女子高です。「くらしに生きる教育」「心豊かな人間をつくる教育」を目標として、生活文化科をはじめとする、4つの専門学科と普通科のある高校です。生活文化科では、人に優しい生活と社会に貢献できる力を育成することを目指し「ファッション造形基礎」「服飾手芸」などの知識と技能を身につけさせています。

2.縄文の魅力を伝える活動
① はじまり
八戸市にある是川石器時代遺跡は、発掘から102年目を迎えます。縄文晩期の工芸的で美しい道具が数多く出土する国内でも有数の遺跡で、出土品は「地域の宝」として大切に保管され、是川の地に置くことを固く守り続けられています。
生徒たちは、是川遺跡に関わってきたたくさんの人々の信念と情熱に心を打たれ、「縄文の文様を大好きなファッションで発信したい」とドレスを制作。ファッションショーに取り組むことになりました。

② 写真集を参考にした創作活動
制作に向け事前学習として、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館を訪問し、学芸員の方にご指導をいただき、心惹かれた土器や土偶について学んでいます。同館での学習後、改めて写真集で縄文へ思いを馳せ、土器・土偶からイメージを膨らませ、着想をえてドレスへと昇華させています。文様をできるだけ緻密に再現したいという思いで、写真を研究させていただいており、生徒たちの創作活動に、泉山様の写真集はとても大切な無くてはならない資料になっています。
貴重な写真から文様を再現することで、生徒たちは縄文人の器用さ、技術力に驚き、美意識の高さも実感しております。

③ ファッションショーで発信
2017年・2018年と縄文をテーマにした作品でファッション甲子園に出場し、入賞。その後も是川石器時代遺跡で発掘された土器や土偶をモチーフにしたドレスを制作し、八戸市ポータルミュージアム「はっち」でファッションショーを行いました。
また、2021年「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録された際には、八戸市で行われた記念式典において、作品を披露しております。

3.最後に
「地域の宝」がみつかった遺跡は今、世界遺産に登録され、日本だけではなく世界に認められ、広がっていこうとしています。2017年から約5年、日本の美の原点である「縄文の美」をファッションで表現する活動をしてまいりました。斬新なデザインであると多くの反響があり、高校生が縄文と現代の架け橋となり、縄文文化の魅力を未来に発信する活動だと考えております。
これまでの本校の活動は、泉山様が青森県内の遺跡をはじめ、日本各地で2年間に渡り撮影取材し発刊された写真集「縄文人を尋ねて」に支えられております。
同誌は縄文人の技術力や美意識の高さについて、理解を深めさせるとともに美しい日本の自然環境や世界に誇れる日本の文化も紹介しております。
発想や感性が生かされるファッションの学びにおいて、生徒たちにとって大きな力となったことに深く感謝申し上げます。

 

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