渡邉澄晴の写真雑科 4
8. 9月・・・・・
今から88年前の9月1日は関東大震災。その教訓を忘れないようにとこの日を防災の日に制定された。
66年前の9月2日は日本が戦艦ミズリー号上で降伏文書に調印。悪夢の第二次世界大戦が正式に終結した日である。その6年後の1951年9月8日は、サンフランシスコに於いて講和条約締結、日本は改めて世界の仲間入りを果たした。
9. 中秋の名月
今年の中秋の名月は9月12日である。月の撮影は、デジタルカメラの撮影モードをマニュアルにして次の手順で行なうと失敗しない。
月も太陽も像の大きさは使用レンズの焦点距離の100分の1になる。つまり焦点距離100ミリのレンズなら結像サイズは1ミリ、200ミリの望遠レンズでも撮像素子上では2ミリの豆粒のような大きさにしか写らない。しかし、デジタルカメラなら露出が適正であれば、200ミリで十分はっきりした月を写すことができる。
その月を撮る露出は、満月なら日中の空ほど明るく、ISO200ではF16・シャッタースピード250分の1秒で月の表面が美しく撮れる。しかし、食分率が進むにしたがい露出を増やす必要がある。下表は満月を1とした時の食分率と露出倍数の関係である。
食分率 | 満月 | 40% | 60% | 70% | 80% 三日月 |
90% | 100% 地球照 |
露出倍数 | 1倍 | 2倍 | 4倍 | 8倍 | 20倍 | 50倍 | 200倍 |
絞りを開ける段数 |
0 | 1 | 2 | 3 | 4.3 | 5.6 | 7.6 |
例えば、食分率60%なら露出倍数は4倍なので、ISO感度を変えずに絞りを2段開けるか、絞りはそのままでISO感度を4倍(元の感度が200なら800)にすればよい。三日月にあたる食分率80%だと露出倍数は20倍になる。この場合はISO感度を5倍(元の感度が200なら1000)にしたうえで絞りを2段開ければ20倍になる。撮影後はカメラの液晶モニターで確認することは云うまでもない。
10. 9月15日
この日は私の83歳の誕生日。そして49年前の1962年9月15日は社命を受けてニューヨークに赴任した日でもあった。