平井康志

RESTART

RESTART
町や家、道路の状態が日を追うごとに目に見えて変化していく。
町の中心部は、どこもかしこも新しいビル建設工事が急ピッチで進んでいる。ヘルメット姿の工事関係者は土、日曜日を問わず、早朝から仕事に入り、日没後もライトを点け、忙しく遅くまで働いている。
地震前は、土、日に仕事をするなど皆無だったのが、今は復旧を目指す勢いが漲っている。
町の建設もさることながら、住宅地が市内から郊外へと大きく方向転換していることもニュースと言える。
今までの広い農地や放牧場だった地域が、一変して5000軒規模の大住宅計画により、クライストチャーチ郊外のあちこちに住宅や店舗そして道路が作られている。
建設、資材、運送会社で働く人たちの仕事が、これから数年先まで仕事が詰まっており、個人が家を建てるのは中々難しいようだ。また、隣家は地震で損傷した家屋の修理が4年経ち、先週から工事が始まった。
4年前は、1NZDが60円ぐらいだったのが、ここ最近では90円近くにも跳ね上がっている。
空港の出国手続きはハイテクが導入され簡単になり、日本語による入力も出来るようになった。
空港の内外ともに見違えるほど環境が整い、海外からの旅行者を迎える国際空港になった。
町を歩けばいろいろな場所や店で、海外からの団体客や個人旅行者が多く見受けられるようになった。
教会前の広場に人が集まるようになり、ストリートパフォーマンスやチェスに興じる人たちから、以前のような活気が見られるようになった。(写真4)
路面電車も走るようになり、土、日を問わず平日も人出が多くなり活気を感じた。
新しい町の建設、そして安全な町づくりが進むクライストチャーチは、RESTARTへと大きく前進している。

© Yasushi Hirai

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